22.見積書作成その3

=====■数式のコピー

 さて、明細行の基本的名部分ができましたので、数式、書式を含めて明細行をもう一度コピーします。コピーの仕方は、No20で説明させていただいたやり方と同じです。コピーを行う前に、試験的に入力した数量と単価の項目をクリアしておいてください。数量のはいったセルをマウス左クリックし、DELキーを押します。単価の項目も同様の方法でクリアしておきます。

 明細行のコピーは、できましたか? ↓こんなふうになります。
<strong>EXCEL</strong>画像その1

 コピーした後、数式の部分の別の行を見てみるとわかりますが、たとえば、12行目の金額の部分をマウスで左クリックしてみてください。すると、上のセルの入力BOXの所に、P12*U12 と表示されています。11行目の金額計算では、P11*U11と入力してあります。数式は、コピー・貼り付けをすると、移動したセルの分、数式上のセルも移動します。ですから、11行目の金額計算は、11行目の数量・単価を使い計算しますし、12行目の金額計算は、12行目の数量・単価を使用して計算するという具合です。

<strong>EXCEL</strong>画像その2

=====■合計計算

 とりあえず、詳細行ができあがりましたので、次に合計欄を作ります。先にお見せした見積書では、合計・値引き、価格という項目になっていて、明細行の合計から値引き分を差し引いて、価格、つまり税抜き見積額が計算されます。

これらの行を、48,49,50行目に作成します。

48行目の金額の欄、先ほどコピーをしてあるので、金額計算の数式が入っていますが、気にせずに、合計を計算する式を入力します。合計を計算するEXCELの関数としては、SUM()という関数が用意されています。EXCELの画面の上に集計関数用のアイコンもありますが、今回は、手入力で関数の数式を入力していきます。

48行目の金額の項目をマウスで左クリックし、下の数式を入力します。

=sum(Z11:Z47)

 セルの位置を入力するのがめんどくさいし、間違えやすいという点で、別の入力の仕方もご紹介します。

=sum(まで入力し、その上の集計するセルの範囲をエリア選択します。すると、セル範囲の文字が自動的に入力されますので、Enterキーを入力して決定します。

48行目の金額のセルには、

=sum(Z11:AD47)

と入力されます。

<strong>EXCEL</strong>画像その3

???上の手打ちで入力した数式と違いますね。これは、セルをエリア選択したので、このようなセル範囲になります。金額の項目は、列Aから列ADまでの結合セルですので、選択されたセル範囲がこのような表示になりますが、計算結果は同じですので、気にすることはありません。

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 値引きの項目は数字を直接入れるので、今入っている数式をクリアしておいてください。Z49のセルを選択してDELキーを押します。

 50行目の数式は、合計-値引きとなりますが、ここでいろいろと考え方が分かれます。値引きの金額をマイナスで入力するのか?プラス数値で入力するのか?ということによって計算式が変わります。

 私の場合は、マイナスで入力しますので、価格=合計+値引 という計算式になります。今回はその方法で計算するとして、Z50のセルには、

=Z48+Z49

と入力します。

=====■条件付書式

 さて、数式もとりあえず入ったところで、気になる部分が・・・金額の計算をする部分の各行がすべて0で表示されています。これは、数量、単価ともに数値が入力されていない状態すが、計算は行われるために、0と表示されてしまいます。しかし、なにもない行なのに0が表示されるのは、都合が悪いです。ですから、項目の入力されていない行に金額を表示しないようにします。

この0という数値を表示しないようにする方法はいくつかあります。

(1)数量が入力されていない場合に、金額を表示しないようにする
(2)単価が入力されていない場合に、金額を表示しないようにする
(3)計算した金額の数値が0になった場合に、金額を表示しないようにする

(1)、(2)に関しては、金額計算の所に条件式を入力することによって実現できますが、ちょっと複雑な計算式になりますので、今回は(3)の方法で行います。

手順は、下記のとおり

・Z11からZ47をエリア選択
・メニュー【書式】→【条件付書式】を選択
・セルの値が0の場合という条件を設定して、【書式】ボタンをクリック
<strong>EXCEL</strong>画像その4
・文字の色を白色に選択
OK→OKして、完了します。

 今は、背景を黄色にしていますが、背景を白にすると、文字は見えなくなります。

 ためしに、11行目に再度、数量と単価を入力してみましょう

<strong>EXCEL</strong>画像その5

 金額が0以外の場合は、文字色が黒で表示されます。

 ここまで完了したら、ファイルを保存しておいてください。
【ファイル】→【名前を付けて保存】→覚えやすい名前で保存してください。


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発行者:うぃうぃパパ
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